龍神梅を活かした梅酒作りと製造まで

梅酒を作るきっかけと製造許可

梅酒を作るきっかけと製造許可

 

梅の製品作りをずっと続けていると他社の作っている梅製品にも興味が沸きます。

 

その中でも自社で作っていない梅酒には前から興味がすごくありました。

 

私自身お酒は大好きなのですが、梅酒は甘くて後口がべたつく感じが少し苦手でした。

 

自分の好みのイメージはあったものの、梅酒作りにはお酒の製造許可が必要なので私達のような中小企業では中々取り組むことが出来ませんでした。

 

しかし平成20年11月に和歌山県田辺市が「紀州田辺特産果実酒・リキュール特区」に認定されました。

 

これは地域での特産物として指定した果実や農産物の地域内で生産されたものを原料として使用し、地域内の自己の製造場で製造することを条件に、酒類の製造免許の特例として、年間の現行最低製造量基準が引き下げられました。

 

ようするに今まで梅酒は最低6000ℓ作らなくてはならなかったのですが、これにより1000ℓまで下げられたのです。

 

このことが決まってから梅酒を製造したいという気持ちが具体的になりました。

 

それまでも自家用に8ℓ位の瓶には数本漬けていたのですが、いよいよ販売するために製造の準備を始めていきました。

 

 

梅酒を製造する為の許可

 

当然保健所などの食品衛生法の許可も必要となりますが、食品との決定的な違いは税務署の許可というところです。

 

保健所の許可は、工場設備や工程での殺菌方法や充填の方法など一般的な食品と同じような内容で許可を頂くことになります。

 

税務署の許可というのはみなさんご存知のように、お酒には税金がかかっていますので、申請者が国税又は地方税の滞納処分を受けた事がない事など、もちろん税金を扱う仕事になるので、こういった事の証明を取っての申請になります。

 

その他にも税金に関しての色々な手続きがあります。

 

まずは酒の販売の許可を取ってから製造の許可申請となります。

 

この手続きは特区だからではなく、一般的な手続きだと感じました。

 

弱小製造業にとっては6000ℓが1000ℓ以上となったのは本当にありがたいことです。

 

小さな会社では製造しても販売の目途がたたないと、商品在庫を大量に抱えることになり、経営そのものに打撃を与えかねません。

 

こういった必要な手続きや、保健所、税務署の確認などを得ていよいよ製造に掛かります。

 

まず梅酒作りに必要なのは、美味しい原料焼酎だと考えていました。

 

梅酒に使う梅にはもちろん自信がありましたので、梅を漬込む焼酎が美味しくなくては、美味しい梅酒は作れないと思いました。

 

 

梅酒にする最高の原料焼酎

 

色々なメーカーさんの梅酒を買っては試飲してみるのですが、なかなか私の思う梅酒がありませんでした。

 

殆どが飲んだ後、のどに違和感が残るものばかりでした。

 

これは糖分が多いというよりは、原材料表示を見て思ったのが、あまり良い焼酎を使っていないのと添加物の多さだと感じました。

 

不思議な事に美味しい梅酒を探していると、私の理想に近いものが九州に多いことに気づきました。

 

やはり九州は焼酎メーカーが梅酒を作っているので、原料の焼酎が圧倒的にしっかりしていたのです。

 

だから地元の梅酒も、酒の製造メーカーの梅酒の方が美味しいものが多いのです。

 

原料に使う焼酎は味と品質が、そのまま飲んでも、うなる程美味しい焼酎でなければならないと考えました。

 

原料として使うにはもったいないと言われることもありますが、本当に美味しくて良いものを作るには、一つ一つの原料を吟味することはとても大切なことだと考えております。

 

これは梅酒に限らず、私達の商品全てに同じ信念をもって作っています。

 

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