自然農法の獣害対策(3)

鹿の獣害対策

農業や林業にとっての問題の1つに獣害問題があります。

 

最近は昔に比べ、イノシシ・鹿・猿などが住居の庭までくる始末です。

 

これはもともと人間が雑木林などを植林し、杉やヒノキにどんどん植え替えていったので彼らも山に食べ物がなくてやむを得ず里に降りてくるようになってきました。

 

元々は人間が招いた結果と言え獣害をしっかりしないと農作物や木の芽を食べ荒らし、全く収穫ができなくなったりすることも少なくありません。

 

イノシシは畑にいるミミズを食べたりするので畑を掘り返したり、嗅覚が非常に優れていて、たけのこなどはまだ地上まで20~ 30センチあるものでも探し当てて掘り返します。

 

最も有効なのは、鉄柵や、電柵ですが会社と私たちの住む集落のすぐ裏がすべて山なのでどこからでも畑や住居地に侵入できる状況です。

 

これを広くすべて鉄柵や電柵などで覆ってしまうのは費用的にもとても大変なので1部の侵入経路を防ぐような形で設置しています。

 

イノシシのパワーや突進力はすごいのでかなり頑丈で、しっかりした囲いをしなくてはすぐに破られてしまいます。

 

 

柵対策とウルフピー

 

ここで数年前から使っているウルフピーという狼のおしっこを侵入エリアに設置します。

 

これはただ地面にまいたのでは雨などですぐに流され効果が持続しません。

 

ですからペットボトルなどに脱脂綿を入れそれに吸わせる形で横にドリルなどで穴を開け、出来る限りにおいが持続するようにします。

 

それを侵入エリアに10メートルごとに設置してたけのこ林などに仕掛けておきます。

 

この狼の尿はイノシシには絶大な効果がありました。

 

やはり鼻がいいのかこれを設置し始めて全くと言うぐらい、イノシシの被害はなくなりました。

 

しかし鹿には全く効果がありませんでした。

 

外で調べて販売している業者に聴くと鹿に効果のある事例もあるそうです。

 

龍神村の鹿は鼻が鈍いのでしょうか。

 

こういったことを他の農家さんにお話すると狼の匂いをかいだことない動物がなぜわかるのだろう?という方がいらっしゃいますが、やはり嗅覚の優れている動物は縄張りに嗅いだことのない匂いなどを感じると非常に警戒するのだそうです。

 

猿などは蛇がすごく苦手らしく、動物園で蛇などを見たことのない猿に初めて蛇と会わせても逃げるらしいです。

 

やはり本能で警戒するので効果があるのでしょう。

 

ですからここ数年はイノシシの被害が最も大きかったのがたけのこ林でした。

 

現在はよく生えるエリアの山側に簡単な鉄の柵と、時期になれば狼の尿を仕掛けるとほとんど防げています。

 

イノシシはこれで防げるのですが厄介なのは鹿です。

 

 

柵やウルフピーでは鹿は防げない

 

鹿は柵を設置するにしてもジャンプ力があるので、イノシシのように低い柵では防げません。

 

しかも龍神村の鹿には狼の尿は全く通用しません。

 

鹿で被害があるのは梅の木です。

 

梅の木以外でも果樹や雑木などの芽を食い荒らします。

 

梅などの新芽を鹿が齧るとなぜか木が枯れてきて成長が著しく妨げられます。

 

今のところ鹿には網などを高く設置して防ぐしかないのかなと思っています。

 

最近は山に桜の木を植えようとしても成長するまでちゃんと網などで囲っておかないと鹿に新芽を噛まれ枯れてしまいます。

 

梅畑などを全体的に囲っても斜面からジャンプするのか、いつの間にかどこからか入ってきます。

 

平地に網を設置すると2メートルあれば鹿が超えられる事はまずありませんが、斜面の山林などは上側からジャンプすれば容易に飛び越えてきます。

 

ですから山林に網を設置する場合はよほど地形などを考えないと彼らはいとも簡単に侵入してきます。

 

今のところ梅の木の苗を植えたりすると1本1本網で囲いをしないと防げないので、出来る限り囲うようにしています。

 

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