竹林の手入れと環境作り

 

私たちの会社の裏山に自生の竹林が有ります。

 

龍神村でのたけのこの旬は、3月下旬から4月中旬までの2週間あまりの間です。

 

美味しくて良いたけのこを育てるのに大切なことは、竹林を常にきれいに保つことが重要です。

 

草や枯れ葉などが多いと、たけのこが頭を出す直前に見つけることが困難になります。

 

発見が遅れると動物などに先端をかじられたり、土から出たたけのこは成長すればする程、身が固くなりアクも強くなります。

 

 

どこにたけのこが隠れているかわかりますか?

 

たけのこは地中にある時が一番やわらかくて美味しいと言われているので、発見が遅れると、硬くなってしまい味も落ちます。

 

 

地中から姿を見せると陽の光が直接たけのこにあたってしまうので、これも味が落ちる原因の1つになります。

 

地中のたけのこを探しあてられるのは何年も同じ畑を歩いているからです。

 

少し土が盛り上がっていたりなどあるのですが、慣れたらなぜだかそこに目がいくのです。

 

ですから、頭の芽の発見も前の日の夕方には出てないものを、朝少し出たのを見つけるのです。

 

 

陽の光は必要ないのか?

 

味が落ちるのはたけのこが地中から頭をだした後なので、地中に居る間は土に陽の光を取り入れてあげることが成長する為に大切になります。

 

竹があまりに密着していると陽の光が入らず、暗い竹林は根が成長せずに新しいたけのこが生えてきません。

 

それに、適度な間引きをしなければ古い竹は根も伸びていかないので、ほとんどたけのこが生えてこないのです。

 

私達も毎年生えてきたたけのこの中から、優秀なものを種として掘らずに大きくして古い竹と入れ替えしています。

 

竹林の日々の手入れと環境作りが、本当の旬のたけのこを育てことに繋がるのです。

 

 

雄竹と雌竹

 

 

竹には雄竹と雌竹があり、割合も3:7位の比率で間伐して竹林を作ると良いたけのこが育つ環境と言われています。

 

雄竹と雌竹の見分け方は、下から竹を眺めて最初に出ている枝が(1番下の枝)二又なら雌竹、1本なら雄竹となります。

 

これをきちんと確認し3:7の比率に伐採をしていくのです。

 

こうすることにより、生えるたけのこの割合も雌の方が多く育つことになります。

 

たけのこの雌は雄に比べてやわらかく、アクやエグミが少ない感じがしますので、雌が多く生えるように竹林作りをしていきます。

 

 

たけのこの掘り方

 

 

 

裏山の竹林は急斜面で土も非常に固いので、掘るにはつるはしやスコップ、のこぎりに鉈などを使います。

 

掘りあげる時に根とたけのこを切り離すまで、たけのこに触れてはいけません。

 

周りの土をたけのこに触れずに取り除いていくのは、困難な作業で集中力と体力も必要になります。

 

私達の会社で完璧な掘り方が出来るのは私を含め3人で、2人はもう達人です。

 

2015年までは私にまだまだと言われていましたが、2016年からは、もう完全に私よりも完璧に掘れるようになったので引退に追い込まれました。

 

長さ70cmのたけのこに全く傷をつけずに、きれいに掘っているのを見て感動しました。

 

70cmといっても、彼らは発見するレベルが土のもり上がりを見て見つけます。

 

そうしないと、たけのこが頭を出してからでは猿や鹿が見つけて食べてしまいます。

 

猪は鼻がすごく利くので、土の中に20cm~30cm下でも掘りあてて食べるのでたちうちは出来ません。

 

動物達も美味しい旬のたけのこの味を知っているのですね。(動物達の対策については別記事をご覧ください。)

 

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