昔ながらの天日干しだけにこだわって

無農薬梅干しのこだわりの干し方

無農薬梅干しのこだわりの干し方

 

ここでは梅の干し方について、説明していきたいと思います。

 

弊社では梅の時期に漬込んでおいた梅を大体8月のお盆休みにはいる少し前くらいから干し始めていきます。

 

漬込んでいる梅は重りでしっかりとおさえこんでいたので、かなり窮屈な感じにタンクに詰まっています。

 

これを潰さないように手で丁寧にほぐして崩していきながら、ザルですくい上げていきます。

 

すくい上げた梅はセイロウ(平らなザラ)へネットを敷いてそのネットの上に梅を敷き詰めていきます。

 

このネットは梅が乾いたときにザラにひっついてしまって、皮が破れるのを防ぐために使います。

 

今の会社の干し場の規模では、一度に500枚弱干せるのでそこに並べて行きます。

 

干し場の台は二段になっており、下から1段目は天候が悪い時に置いておく雨や雪がかからない部分と、2段目の晴れた日に万弁なく太陽の光をあてられる段にわかれており、この台を使って干し上げて行きます。

 

晴れた日は毎朝、下の1段目から上の2段目へ出して日を当て、夕方また1段目に戻す作業を毎日繰り返してじっくり干し上げます。

 

もちろん天候が悪い時は1段目に入れたままにしておきます。

 

 

屋外での天日干しだけにこだわる

 

今ではビニールハウスで干すのが主流かもしれませんが、龍神梅は天日干しのみで干し上げています。

 

ビニールハウスで干すと皮が硬くなりにくく、ふっくらして柔らかく干し上げる事ができますが、龍神梅の梅干しは昔ながらの製法「天日干し」を続けています。

 

ビニールハウス干しと比べて天日干しの方が少し皮が硬くなってしまうことがありますが、それも昔ながらの梅干しの良い所です。

 

また、季節ごとに梅干しが乾く速さも全然違ってきます。

 

干し始める8月頃、真夏の日差しが凄い勢いで梅を乾かしていきます。

 

この頃は晴れが続けばわずか3~4日で梅が乾きます。

 

もちろん干しすぎには十分に注意する必要があります。

 

ただ放置しておくだけでは、梅全体に日が当たりません。

 

まんべんなく日があたるように様子をみながら干していきます。

 

上半面の日が当たっている部分は、ほんのりと赤みがかかってきて乾いてきますが、下半面は黄緑色っぽいままなので上の面と下の面を返していきます。

 

 

梅干しを均等に干しあげるための返し作業

 

返し方は、乾いている梅の上に、下に敷いてあるネットと同じネットを上にかぶせておいて、セイロウ(平らなザラ)を重ねて両手で持ち上げて頭の上でクルッと回転させて重ねたセイロウで梅を受け止めるようにして返していきます。

 

すこしコツがいる作業で、返すのに失敗すると中で梅がぐちゃぐちゃになったり、ネットが片側によってしまいます。

 

こうなると、全部手で元に戻さないといけないのが面倒ですが、数をこなして行くうちに皆上手になってきます(笑)。

 

返した後は、初めに下に敷いてあったネットが上に来ているので、それを丁寧に外していきます。

 

これも丁寧に外して行かないと梅の皮を破ってしまい、ネットにくっついてしますので注意が必要なポイントです。

 

ちなみにこの「梅の返し」は決まって早朝から初めます。

 

なぜかというと早朝だと梅に朝露が付いているので、返し終わった後の梅からネットを綺麗に外せるからです。

 

この朝露が乾いてしまっているとネットと梅がピタッとひっついていてネットを外した時に梅の皮を破ってしまいます。

 

これでは大事な梅干しが台無しになってしまうので、朝露が乾くまでに梅を返します。

 

丁寧に早く!という苦労も良い梅干し作りには欠かせない作業の一つなのです。

 

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