無農薬しその収穫量を上げる方法
しその植え替えという大掛かりな作業もなんとか一段落してホッとしたいところですが、そんな間もなく収穫できるしそに育ってもらう為にはもう一踏ん張りしないといけません。
ここからの作業はしその収穫をしっかり出来るように苗の管理について説明していきたいと思います。
植え替え後のしその苗が、土の中でしっかり根がつくまでは4~5日はかかり、その期間は天候の様子を見ながら状況に応じて対応していくのですが、根がつくまで雨と曇りの日が続けば大丈夫なのですが、なかなか思い通りの天候にはなりません。
もちろん晴れた日もあり、晴れた日はしその苗が日差しの強さや気温の高さで弱っていくので、水を与えてすこしでも苗が枯れてしまわないようにこまめに水撒きをします。
なので、晴れた日が続けば毎日水撒きに追われる日々となります。
それを乗り越えてようやく、おじぎしているような形の元気のなかった苗から、背筋がピンと伸びたような本来の苗に戻っているのが確認できたら根がしっかりついた合図です。
まだ先は長いですが、もしかしたらこれを確認できた時が一番うれしいかもしれません。
過去には植え替え時期にほとんど雨がなく、晴ればかりが続いた年もありましたが、こういう状況になってくると、植え替えと同時進行で水撒きをしなければならないので、ものすごい手間が増えるのと、植え替え後の根のつく率が悪くなってしまうのです。
天候によって収穫量も大きく変わってきます。
本当に!本当に!自然の中での栽培の大変さを痛感します。
水撒きもしその収穫までの重要な作業
水撒きをするときに、植え替え先の畑には水道を引いている所がないので、水撒きには動力噴霧器を使用しています。
タンクに水を溜めてトラックに乗せて畑に行ったり、谷水を利用したりしながら水まきをして行きます。
苗床と違って畑が広いので水撒きも時間がかかります。
夕方にサッとやることはできないので日中になるのですが、このときの水撒き注意ポイントですが、根元に直接水を与えてあげるようにします。
もししその頭上から全体に水をかけてしまうと、しその葉に水がかかり、水の重さでしそがマルチシートに張り付いてしまいます。
そうすると、日に照らされているマルチが熱いので、その熱でしその葉がやけて苗を枯らしてしまいます。
なので、葉にかからないように気を付けています。
雨が少ない年はこの水撒き作業が、しその収穫を大きく左右します。
しその収穫までの害虫被害
このしその根をつけるのに大変な思いをしている最中、しそが収穫出来るようになるまでの間ぐらいから、新しい敵である、ネキリムシという虫がやってくるのです。
このネキリムシはヨトウムシと同等の被害をもたらす害虫なのです。
しその根元を食いちぎるので、やられたしそはひとたまりもなく枯れてしまうのです。
さらにネキリムシも夜行性なので昼間はなかなか姿を現さないので、非常にやっかいなのです。
ネキリムシの被害は、毎朝畑チェックに行ったときにしその苗が切られていたりするので被害が多いいときは本当にショックです。
これが3~4本植えている穴のしそが全部切られてしまった場合は、また一から植え替えをするのです。
毎年ネキリムシの被害にはかなり頭を悩まされていますが、このネキリムシの被害もずっと出続けるわけではなく、ネキリムシ自体が食いちぎれる軸の太さにも限界があるので、そこまで成長させれば被害がほとんどなくなってきます。
ネキリムシはしその一番の大敵です。
収穫までの管理のまとめですが、根がついた後も油断しないように7~10日以上雨が降らない場合もしそが枯れてしまう恐れがあるので、水を与えながら害虫などの被害にやられた場合は植え替え作業の繰り返しで畑一面にしそでいっぱいに埋まるようにして完成ですね。
龍神梅では毎日このようにして、収穫までしその植え替え後の管理をしています。