梅干しとクエン酸サイクルの原理原則
梅干しというと「すっぱい!!!」イメージが真っ先に思い浮かぶと思います。
梅干しの酸っぱさの正体はクエン酸です。
クエン酸は人間の身体を正常に保つためになくてはならない成分です。
なぜなら、身体がクエン酸不足に陥ると、
・疲労がたまりやすくなる
・脂肪がたまりやすくなる
という体内の不調が生じるリスクが高まるからです。
血液中に乳酸(疲労素)が多くなるということは、東洋医学的に言えば「瘀血」(血が濁る)と言います。
クエン酸を体内に取り入れることで、疲労回復に効果があり胃腸の働きが活発になります。
疲労と脂肪はクエン酸サイクルの障害で起こる!?
クエン酸サイクルという仕組みをご存知ですか?
クエン酸サイクルとは、1953年にノーベル賞を授与されたイギリスの学者、ハンス・アドルフ・クレブス博士(1900-1981)が発見した理論です。
クレブス博士は、食事からとったすべての栄養素が消化・分解されてエネルギーになる仕組みを解明し、その一連の過程をクエン酸サイクルと理論付けました。
クエン酸サイクルとは、生きるために必要なエネルギーを作る唯一の仕組みで、このサイクルが回らないと生物は生きることができません。
詳細理論は専門書に譲るとして、簡単に説明すると、体内で分解された糖質(グルコース)がクエン酸サイクルに送られると、すべて無駄なくエネルギーに代謝されるというものです。
さらにクレブス博士は、身体がクエン酸不足に陥るとクエン酸サイクルの働きが低調になり、エネルギー代謝が円滑に進まない副作用として、脂肪酸や乳酸が体内に溜まってしまうことも突き止めました。
体脂肪の正体は余分な「脂肪酸」です。
そして、疲労の正体は余分な「乳酸」です。
脂肪酸と乳酸を身体にため込まないためには、活発な「クエン酸サイクル」を維持しなければなりません。
このクエン酸サイクルを維持していく為に、支えてくれるのが梅干しなのです。
梅干しはクエン酸サイクルを支える良質な食品
活発なクエン酸サイクルを維持するには、クエン酸不足に陥らない身体作りが大事です。
そこでお薦めなのが「梅干し」です。
わたしの経験上、水分をいくら補給しても身体のだるさが取れない時でも、龍神の梅干しを3~5個食べてちょっと休憩すると嘘かと思うほど回復します。
クエン酸サイクルを実感する瞬間です。
梅干しの中でも本来のクエン酸がたっぷり含まれている梅干しを選ばなければなりません。
例えば調味梅には本来のクエン酸が含まれていないものが多いです。
その理由は作り方を理解すると分かります。
一般的な調味梅は20%の塩分で漬けたものを原料として梅干しを作ります。
塩分が20%の梅干しは、梅本来のクエン酸よりも塩分の方が勝っていますので、塩っ辛くてそのままでは売り物になりません。
そのため、一度、水に浸して塩抜き作業をします。
この塩抜き作業の時に、梅干に含まれるクエン酸が抜けてしまいます。
当然ながら、梅のクエン酸のみならず、お塩に含まれている良質なミネラルも抜けてしまいます。
この梅干を暑い夏にいくら食したところで体の疲れや体力の回復にどれだけの効果があるのか疑問に思います。
この梅に後付けで色々なものを添加しても梅本来のパワーはないものと同じです。
本物の梅干しを見極める
ラベルの裏にクエン酸と書かれているのは自然の梅のクエン酸ではなく、食品添加物のクエン酸です。すべての梅が健康にいいと考えるのは早計なのです。
龍神梅は青梅から梅干し作りをしております。
青梅の状態だとクエン酸が最も多く含まれております。
完熟梅の状態だとクエン酸が少なく、梅干本来の体内に入ってアルカリ性になるクエン酸サイクルが十分におこらずに健康食品とはいえなくなるのです。
本来の梅干しは体内に入るとクエン酸サイクルを助けて健康に役立ちますが、最近は食べやすいからか低塩ブームでどんどん梅本来の酸味や塩分が抜かれて、その効果が疑問視されるようになっています。
また、蜂蜜漬けなど梅本来の効果を損なうような加工梅も非常に増えてきました。
昔から梅は三毒を絶つと言われ薬としても扱われるぐらい人間の身体にとって有効な物でした。
梅干しは昔ながらの漬け方でないと、梅本来の本当にいい部分が損なわれてしまいます。
龍神の梅干し作りは昔ながらの方法を愚直に守っています。
味も「口に入れた瞬間にすっぱさを感じ、唾液がジュワっと出てくる」本格派です。
日常の生活に梅干しを取り入れることは、お薦めの食習慣です。