お米の自然農法を徹底解説

稲刈り・はざかけ

稲刈り・はざかけ

 

秋になり、稲穂が黄金色になってきたらいよいよ稲刈りです。

 

この時の田んぼ一面に広がる黄金色の稲穂を見ていると、今年の新米の味は「どんなんだろう」と期待が高まるので、大変な作業ですが、稲刈りに精が出ます。

 

龍神梅では昔ながらの手植えの田んぼと、布マルチを敷いた田んぼがあり、バインダーという稲刈り機を使い、刈って結束していきます。

 

まず、田んぼによって形がバラバラなので、その形に応じた刈り方をしていきます。

 

まず田んぼの四隅を稲刈り鎌で刈り取って機械が旋回できるスペースを確保します。

 

そこから機械を入れて、四隅の旋回スペースに向かって機械を走らせます。

 

基本はこれ。大事なのは、田んぼごとに日がどこから上がってどの方向から日を当てるか、風の流れの向きはどうか、というポイントをしっかりとおさえておき、稲を干す木の向きを考えながら作業を進めていきます。

 

 

結束は餅藁が最適

稲刈り・はざかけ
初めに鎌で手刈りした稲は5~6株分をまとめて束にしていきます。

 

束ねる時に使うのが、乾燥して保管している昨年の餅米のワラ。

 

大体4本くらいで稲の根本を縛っていきます。

 

縛り方はワラで一周蒔いてきて、ワラを交差させてねじっていきます。

 

ねじると稲が締まるので、ギュッと締めたら伸びているワラをクネっと丸めて、巻いているワラと稲の間に押し込むだけ。

 

餅米のワラを使うのは普通の米のワラより長く、強度も強いからです。

 

昔の知恵の凄さを感じます。

 

機械の旋回スペースを確保すれば後は、その旋回スペースに向かって真っすぐ稲の株に沿って機械で刈り取りながらひたすら進むだけ。

 

ただただ四つの角をめがけて周回しながら刈るのもありですし、田んぼの形によっては、回りながら刈って周囲を開けておいて、途中で刈り残っている稲を半分に分けて、半分ずつ稲刈りしていくかなど、田んぼの形やその時の人手に数などで段取りを考えながら進めていきます。

 

 

昔ながらの農法

稲刈り・はざかけ
稲刈りが進み田んぼが開けて来たら、「はざかけ」の準備をしていきます。

 

はざかけというのは、木の棒で足を組み、その組んだ木に長い木をかけて、その木に稲を掛けて乾かすという昔の方法です。

 

はざかけは龍神村では良く見る光景で、その田んぼがいくつか目に入ってくるとすごく秋を感じます。木を組んでいくのも、簡単なようでなかなかコツがいります。

 

風で倒されたりしてしまわないようにしっかりと組んでおきます。

 

はざかけの準備が出来ると、あちこちに倒れている稲の束を集めて木に掛けていきます。

 

掛け方は、表現が難しいですが稲の束を、扇子を開くような感じでバサッと半分に分けて二股にして竿に掛けていきます。

 

干して行くときに隙間を詰めて掛けて行くか、少し隙間を開けて掛けていくかで、風の通り具合が変わり、乾き方が変わってきます。

 

隙間を開けて掛けていく場合は、竿の数を増やす手間が増えるので、作業時間や労力が出来るだけ無駄にならないように、天候などを確認しながらしっかり考えて乾かしていきます。

 

心配なのが自然災害

 

気になってくるのが、大雨や台風による自然災害が年々多くなってきている様な気がします。

 

こういう場合は臨機応変な対応が必要で何とか乗り越えていきますが、長期間ずっと雨だったり、災害が連続したりしてしまうと、農業が困難な環境になってきてしまっているのではないかというのが心配です。

 

という事を思ったり感じたりしながら、毎年もっとこうした方がいいのかな?別のやり方があるかな?というのを考えながら農業をしています。

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