台風による稲の被害

 

布マルチ栽培の稲刈りを直前に台風18号が通過していきました。

 

和歌山県の田辺市付近は雨はそれほど降らず、風の強い台風でした。

 

前にも話したように、布マルチ栽培は風に弱いので布マルチで栽培した田んぼのほとんどの稲が風の被害で倒れてしまいました。

 

雨が少ない分田んぼに稲の穂先がついてしまったのは一部なのですが、ほとんどが倒れてしまいました。

 

稲が倒れると、どういったことになるかと言いますと、まず稲刈り機で稲をかることが困難になります。

 

最悪の場合鎌で手狩りをすることになります。

 

 

稲が被害を受ける前に刈り取る

 

 

まだ穂先が田んぼについていない場合は良いのですが穂先が田んぼについてしまうと、ついたモミは発芽が始まってしまうのです。

 

少しでも起きて成長してくれれば良いのですが、発芽が始まったモミはお米にしても味がすごく落ちてしまうので、そうなってしまうとすぐにでも刈り取りしなくてはいけなくなります。

 

良い天気が続いていればば後1週間ぐらいで黄金色になり、良いタイミングで収穫できたのですが、少し出来が早いにもかかわらず刈り取ることになります。

 

やはり味のことを考えれば、もう少し後の方が味は良かったとは思います。

 

 

稲の被害を最小限に!

 

しかしこうなった以上はどうすれば被害が少なく済むかを考えます。

 

まずは稲穂が田んぼについたものから刈り取っていきます。

 

まだ稲穂が田んぼについていないのに倒れたものは様子を見て起きてくるかどうかにより、刈るタイミングを見計らいます。

 

ですから、常に稲を観察し、それに合わせて作業を進めていきます。

 

このように農業は、常にその年のお天気に左右されるのです。

 

 

台風による被害と農作物

 

和歌山県は比較的台風の多い場所なので、毎年この時期に台風が発生すると常に気になります。

 

ただここ最近は台風などのもたらす豪雨の方が風よりも被害が大きいことが多いです。

 

おそらくこれからの農業は、天候との戦いはいっそう厳しくなっていくのかと考えています。

 

しかし、やはり自分たちで育てた農作物を収穫するのは本当に楽しくてワクワクします。

 

今年は会社の栗の木もたくさん実をつけているので、こういった年は山にも秋の味覚が豊作の可能性があるので、猿たちも山から下りてくる機会が多少でも少なくなります。

 

里にある栗の木や柿の木が実をつけていないときは、山の中にも同じことが起こっていて、猿たちの食糧事情に大きく影響します。

 

この台風で秋の作物が被害を受けていないことを祈っています。

 

 

今回の台風で、先日稲を買って竿に干していた稲も一部飛ばされましたが、これは倒れた竿を元に戻し稲をかけ直すだけでそれほど大したことはありません。

 

雨が少なかったので飛ばされた稲もそれほど水分を吸っていなかったので幸いでした。

 

これも長雨が続いて飛ばされた稲が、田んぼの溜まった水に長い間使っていれば、また発芽が始まるので味に影響します。

 

農業は色々な経験をすればするほど、その対処法ができるようになり、被害が起きたことに対する対策がスムーズにできるようになっていくのです。

 

(この記事は2017年9月に執筆掲載した記事です)

 

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